Credit : ESA

謎の恒星「RZ Piscium」は赤ちゃん星?それとも高齢の星?

550光年離れた魚座のあたりに位置する恒星RZ Pisciumは、時折急に暗くなって、時には2日間もそのままなこともある。その上いつ暗くなるのかは予測できないという不思議な星だ。

一体なぜ暗くなるのか?RZ Pisciumを研究するアメリカの天文学者チームがその答えを探った。チームの研究により導き出されたのは、この星はまだ生まれたばかりで、太陽の年齢のたったの1%だということ。そして突如暗くなる理由は、周囲に分厚いガスと埃の巨大な塊が観測され、これが不規則で恒星の光を遮るのではないかと考えられた。このガスと埃は付近に存在した巨大な星々が崩壊して作られたものではないかとしている。しかしそれ以外の可能性も未だ考えられる状態だ。RZ Pisciumは太陽よりも少し年を年を取っていて、赤色巨星へと移行する初期段階であるという可能性もあるという。

若い星は桁外れのX線を生み出すことが多く、ESAのX線観測衛星、XMM-Newton(トップ画像がそのイラストだ)を使って観測したところ、確かにRZ Pisciumは太陽の約1000倍のX線を出していた。このことから若い星であると考えることができる。

しかし恒星表面のリチウムの量はこれとは別のことを示している。リチウムは恒星内部の核反応で次第に壊されていくことから、星の表面のリチウムの量から星が生まれてから経過した時間を推定することが可能だ。RZ Piscium表面のリチウム量と、5330度(太陽よりも少し低い)という表面温度からすれば、この恒星の年齢は3000万から5000万歳と考えることができてしまうため、謎は深まるばかりだ。

若いようにも年老いているようにも見える不思議なこの星。NASAによれば今のところ判明している事から言えるのは、RZ Pisciumの潮汐が近くの亜恒星連星や大惑星を剥いでいくことで断続的なガスや埃の流れを作った可能性や、連星が完全に分解されてしまっている可能性があるということ。そして他の可能性としては、星系内の一つ以上のガスが豊富な巨大惑星が、(天文学的に)最近に壊滅的な衝突を起こしたのではないか、ということだ。まだまだ謎の多いRZ Pisciumの謎、それが解明される日もいずれ来るだろうか。

New Study Finds ‘Winking’ Star May Be Devouring Wrecked Planets(NASA)

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