Credit : Daimler

欧州を走り回るトラック、実はあの高級車メーカー

筆者は仕事で欧州の様々な国を訪れる機会が多いのだが、どこの国に行っても必ずと言っていいほど見るトラックメーカーがある。トレードマークは、円の中に放射状に伸びた3本の線…そう、日本でもおなじみの高級車ブランド、メルセデス・ベンツだ。

ベンツのトラックの歴史は1926年にまで遡る。現在ベンツブランドの親会社であるダイムラーと1926年に合併し、会社はダイムラー・ベンツに。そしてこの年、1~5トンの積載量を持つトラックをベルリンで開かれたモーターショーに出展した。そのうちの一つ『L2』は、55馬力を発生させるディーゼルエンジンを搭載した商用トラック。ドイツ、ガッゲナウに作られた工場で生産が行われた。

1929年の世界恐慌で一時期販売は低迷するものの、すぐに回復。1932年には圧縮点火エンジンを搭載した、世界初のライトトラック『L2000』を発売した。その後も、1936年にはタイヤが6つ付いた10トントラック『L10000』を発売するなど、順調にそのトラックメーカーとしての地位も築き上げていった。

しかし第二次世界大戦が始まると、生産するトラックの種類は減り、その分同一モデルが大量生産されることとなる。そして戦後もまた、ドイツ復興のために多くのトラックが生産され、その需要が減少することはなかった。

その後もベンツのトラック性能は時代に合わせて進化を続け、1960年代には航続距離が重要視されたモデルを発売。1973年には形も技術も一から作り直された「次世代」のトラックが生産され始める。1996年に発売された新型『Actros』では燃費や環境性能に重点を置いて開発され、それぞれの時代に合わせたトラックが欧州で広く受け入れられていった。 

その後も低燃費と環境性能は向上を続け、2006年には「世界で一番安全なトラック」として『セーフティ・トラック』を発表。様々な最新技術を導入し、事故を起こしにくいトラックを開発・発売した。

今では『Actros』、『Atego』、『Antos』、『Arocs』、『Econic』、『Zetros』、『Unimog』と言った様々なモデルを展開するベンツのトラック。すでに2025年に向けた目標を発表しており、今後も欧州をリードするトラックメーカーとしての地位を強固なものとしている。

日本では目にすることができないベンツのトラック。ベンツファン以外も、欧州を訪れる際には探してみてはいかがだろうか?    

Mercedes-Benz Trucks
Milestones of the Mercedes-Benz truck history from 1896 to the present day (Daimler)

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