YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW 2017参加リポート

国内外で注目される、日本最大級のインドア車、オートバイが集まるモーターショー、YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW 2017が12月3日に催された。海外のビルダーと彼らが制作した車がゲストとして来日し、スワップミートライブバンド、ペイントコンテストなど企画が目白押しのイベントとなった。

同イベントが掲げる今年のスローガンは「Grow Together –育てよう–Sodateyou」。「成熟したカルチャーになる為に皆で一緒に育てよう」という意味を持つ。その名の通り、様々な国籍の人々がブースを展開し、クルマ文化の多彩さを感じられる空間となった。熱気高まる会場で、二人の人物とその愛車について話を聞いた。

最初に登場するのはアラン・クラーク氏。紹介してくれたのはKERMITと名付けられた1959年のChevrolet El Caminoだ。

—KERMITはとても絶妙的な色合いとデザインの車ですね。どんなところがこの車は具体的に何が特別でユニークだと考えられますか?

クラーク:他のモデルとの決定的な違いは、色とカスタム機能だと思います。この車の面白さは、様々なカスタム機能にあります。主なテーマは「涙のしずく」。車の細かい部分にこだわって作りました。ちょうど車のスクープのように、両側を切り取り、その形になる金属をはめ、色を少し濃くして、涙のしずくのような形を作りました。車の色は明るい緑色でインパクトを与え、近くで見ると様々なトーンが含まれているという所がポイントです。このように細かいとこにこだわった作品なので、そこが評価されたのだと思います。 

—近くで見ればみるほど、細かいデザインがあり、とても興味深いです。長い業界歴があっててこその結果だと思うのですが。

クラーク:私は14歳の時に始め、今までで21代の作品を作ってきました。Kermitは実は2番目のお気に入りで、「The Imperial」という作品が一番好きだな。でもこれから作るアイデアも山ほどあって、早く実現化したいと思っています。

—アメリカではこのようなイベントがたくさんあるのですか?

クラーク:アメリカでは様々な機会があります。例えば毎週行われる日曜ショーなど、海岸を車でドライブするなど、モーターショーイベントなど。自分の作品を共有し、他の人の作品を観られるチャンスはとても多いです。

—やはり活動が盛んなのですね。ところで日本にいらっしゃるのは初めてですか?

クラーク:実は今回が2回目で、1982年ぶりに来ました。当時は小松トラクターを拝見しに、川崎の工場を訪問しました。その時私が受けた印象は、どこかしこもとても綺麗で、どこにも汚れている車がなかったことです。1982年だったのに、もうすでにすべて綺麗に整理されていた。

—そんな好印象を持たれていたのですね!2回目の訪問はどうですか?前回との違いなどありますか?

クラーク:また日本に来れてとても嬉しいです。今回のイベントの主催者から僕の作品を出したいと連絡がきて、航空券から宿泊まですべて手配してくれたのです。作品の扱い方もものすごく丁寧で感心しました。こんな素敵なイベントに招待されていただいてとても光栄です。65年間の業界歴で、私が出席したイベントの中でも、とても良く企画されていて、高品質なイベントだと思います。一つ一つの作品の安全第一に意識していて、時間をかけて一生懸命作ってきた気持ちをちゃんと理解しています。イベントに作品を運ぶ時にも、一つの作品に時間をかけ、ものすごく丁寧に扱ってくれました。個々の良さを最大限に出せるように企画されていると感じ、このような機会を与えられた人々と文化にとても感心しています。 

次に会うことができたのは デュースファクトリーの笠井俊一氏。出品した車、Taste of Deuceについて語ってくれた。

—初めに、Taste of Deuceのコンセプトの意味と、なぜ展示しようと思ったのかを聞かせてください。

笠井:本日展示しているのが全て、1932年の車で、本社も今年が32年目ということで、32代の車を32年記念として展示するということにしました。

—なるほどとてもパーソナルな側面があるのですね。会社での活動内容を教えてください。

笠井:基本的にクライアントさんのイメージであったり、具体的にどのような物を作って欲しいという案件を受け、クライアントに沿って作ります。2年に1台は作っており、時間をかけてクライアントさんと相談しながら作成していきます。

—カスタムそのものについてはどう思われますか?

笠井:カスタム、つまりいろんなデザインやアイデアがある中、自分の好きな、一番あったデザインにできるところが楽しいです。今日のイベントも様々なデザインがありますが、お客さんもいろんな種類のデザインを目にして一番好きなのを探す楽しさがあります。仕事でも、クライアントに沿った、一番その人にあっているカスタムで作るということを心がけています。

—本日のイベントは車だけでなく、オートバイ、アパレルなど様々な物が同じ空間に集まっていますが、実際文化の違いなどを感じますか?

笠井:ホットロッドの歴史はこの5、6年間で急激に変わりました。最初の方はゆったりしていたのですよ。でも車だけだと寂しいということで、10年前ほどにオートバイも始まった。ホットロッドは基本的に今までの伝統を続ける、アメリカのモデルを元に作るという文化ですが、オートバイはどちらかというと独自で作ります。何かをモデルにして作るよりかは、新しい、斬新なアイデア、自由がきく作り方をします。

オートバイと車の文化は同じように見えて、本質的なところは違います。海外のお客様などは、オートバイとホットロッドに違う要素を求めていると思います。バイクですと、日本特有、そのアーティスト特有のデザインを独自に作っているので、逆に海外のお客様には斬新ということで人気です。ホットロッドは伝統を元に、個人のカスタムをつけ、その人特有のテイストがつけられるとこが面白いところです。

違いに独自の文化を大切にし、活動できることが素敵なのですよね。自身はアメリカの伝統を大事にし、それを元にこの先さまざまモデルを作っていければと思っていて、自分の好きなことを仕事としてやれることが幸せです。

(敬称略)

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