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人気ファンタジードラマの天候、科学者達が真面目にシミュレーション

ジョージ・R・R・マーティンによるファンタジー小説『氷と炎の歌』を原作とするテレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』は世界中で大人気だ。魔法にドラゴンも登場するファンタジー世界が舞台となる作品だが、ブリストル大学、カーディフ大学、サウスハンプトン大学の科学者達が、この世界の気候モデルをスーパーコンピュータでシミュレーションしてみた。

「気候モデルは基本となる科学的プロセスに基づいているため、現代の地球の気候をシミュレーションするだけでなく、現実のものでも想像のものでも、大陸の位置と高さ、海の深さがわかれば、どんな惑星のシミュレーションも可能」とブリストル大学地理学部のDan Lunt教授が語るように、架空のウェスタロス大陸、エッソス大陸、ソゾリオス大陸からなる『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界もまた見事にシミュレーションされた。

ウェスタロスの西側には気圧の差があるため、鉄諸島には強い風が吹き付けており、それが鉄の艦隊を生み出した。ウェスタロスの「壁」部分はラップランドの冬(念のため記しておくとラップランドはアイスランドのような国では無く、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、そしてロシアのコラ半島の北極圏を指す)のような気候であり、キャスタリーロックは米テキサス州ヒューストンと中国の長沙市に似た気候だ。長年同じ季節であるという作中の設定も、シミュレーションで再現できた。惑星の赤道傾斜角は小さめで(斜角が大きいと、夏の季節にある側は温度が100度にもなってしまう)、同じ半球が常に太陽の側に向いていることで長く季節が続くのだ。

地球ではなにかと温暖化が問題になっているが、この世界でもドラゴンの排出する一酸化炭素とメタンや、野火の影響で空気中の温室効果ガス濃度が倍になれば惑星の温暖化が起きるとされるので、ドラゴン乗りたちには是非ともこの点ご注意いただきたい。

なお、このシミュレーションはブリストル大学のスーパーコンピュータを用いてなされたが、研究は資金援助は受けておらず、研究者の自由時間を使って行われたそうだ。

Scientists simulate the climate of Game of Thrones(University of Bristol)

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