肉食同士もっと仲良くしようよ! チーターの狩りを邪魔する意外な動物たち

地上で最も速く走ることのできる哺乳類、チーター。走り出してからわずか数秒で最高速度に達する加速力と、時速100キロ超と言われる驚異のスピードで獲物を追いかける姿は、まさに圧巻の一言だ。

とはいえ、チーターが全速力で走れるのはせいぜい200~300メートルほど。毛皮を持つ動物は体温調節を素早く行うことができず、全力で走り続けるとオーバーヒートしてしまうため、数十秒ほどで狩りをストップせざるを得ないのだ。そのためチーターは、物陰に身を潜めながらじりじりと獲物との距離を詰め、十分に近づいてから猛ダッシュして襲いかかる……という狩りのスタイルをとっている。

また、地上では他のどんな動物も追いつけないほどのスピードを出せるにもかかわらず、狩りの成功率は50%前後と決して高くない。というのも、実はチーターの小さな頭や長い手足、スリムな身体つきは、すべて速く走ることに特化しているため、獲物を仕留めたり他の肉食動物と争うのには全く向いていないのだ。さらに顎の力も弱いため、とどめを刺すのに手こずっているうちにハイエナやライオンに獲物を横取りされてしまうこともあり、意外と損な役回りを演じることが多いのである。

そんなチーターだが、毛皮やトロフィー(動物の頭部を剥製にしたもの)を目的としたハンティングや、ペットとして販売する密猟者たちの犠牲になっており、絶滅の危機に瀕していることをご存じだろうか。

さらに、近年では環境破壊によって大型の肉食動物が暮らす草原がどんどん狭まってきているため、ライオンやハイエナなどの強い肉食動物たちと鉢合わせる機会が増えてしまっているんだとか。他の肉食動物に比べると非力なチーターは争ったところで勝ち目がなく、それも個体数の減少の理由の1つだという。しなやかな仕草が優雅なチーターだが、何かと苦労が絶えない生き物のようだ。

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