Credit : UC San Diego Library

3Dプリンターがウミガメの外科手術に大活躍

デジタルな設計図さえあれば3次元でどんな形も作れる3Dプリンターをご存知だろうか。使い方次第、また創造力次第では3Dプリンターが命を救えることもあるようだ。

たとえばカリフォルニア大学では、ケガを負ったアカウミガメの甲羅にピッタリの補強用の装具を3Dプリンターで作成することに成功したそうだ。もともとこのアカウミガメは2014年、まだこどもだった時に、ニュージャージー州の海岸沿いの発電所の用水路でケガをした状態で発見された。アカウミガメを保護したサウスカロライナ水族館によると、生まれつきの脊椎側彎症と後足まひを患っており、甲羅の後部も大きく破損していたという。

この状態では野生に戻しても生存率が低いことに加え、アメリカにおいてはすべてのウミガメが絶滅危惧種法に守られている。そこでアメリカ政府の特別許可も得たうえで、アカウミガメは飛行機に乗せられ、カリフォルニア州サンディエゴにあるスクリップス海洋研究所のバーチ水族館に迎え入れられた。

バーチ水族館で暮らすようになったアカウミガメは順調に体重を増やし、保護した当初は34キロしかなかった体重も3年間で58キロにまで増えた。しかし、健康なカメなら成長に伴い甲羅が広くなるはずなのだが、このアカウミガメの甲羅は破損している部分が内側に反って成長してしまい、放っておくと胃腸や尿生殖器を圧迫してしまいかねない事態となってしまった。

そこで、水族館のスタッフはカリフォルニア大学サンディエゴ校ガイゼル図書館のデジタル・メディア・ラボと協力して、アカウミガメの甲羅の破損した部分を3Dプリンターで精巧に再現したそうだ。今後、アカウミガメの成長に合わせて新しい装具をつくり直す必要があるという。アカウミガメの成体は100キロ以上まで成長するそうで、今後もまだまだ3Dプリンターが活躍しそうだ。

Wounded sea turtle healed with 3-D printing (University of California)

Rescued Juvenile Sea Turtle Finds New Home at Birch Aquarium (Scripps Institution of Oceanography)

Loggerhead Turtle (NOAA Fisheries)

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