いったん外へ出てしまうと、何日も帰ってこないネコもいる。外では別の愛称で呼ばれるネコもいるし、どこでどうやって捕ってきたかはわからないが得意気にネズミをくわえて家族に見せにくるネコもいる。
「家ネコ」として飼われているのにも関わらず、家を自由に出入りしているネコたちの生態には謎が多い。そんな知らざれる外での生活を調べるために、南オーストラリア大学が飼いネコの首輪に小型GPSデバイスをとりつけ、7日間にわたって昼夜の行動を記録する全国規模の研究を始めた。現在参加者を募集しており、目標参加数は1400匹だという。現在の調査の前身となった南オーストラリアでの調査(調査対象は428匹)では、すでに意外な事実がいくつか判明したそうだ。
- 飼いネコの最大行動範囲は300,000㎡で、およそ東京ドーム6個分の面積
- 飼いネコの家からの平均移動距離は10㎞
- 夜間は家にいると思われている飼いネコのうち、およそ40%は実際野外で過ごしていた。夜間の平均移動距離も10㎞だった。
オーストラリアでもネコは人気なようで、全世帯のおよそ3分の1がペットとしてネコを飼っているという。日本でもネコ人気は根強く、一般社団法人ペットフード協会が毎年発表している全国犬猫飼育実態調査では、2017年度に初めてネコの飼育数がイヌを上回ったそうだ。