Credit : Blue Origin

Blue Originの最新型乗員カプセルが初飛行に成功、NASAが医療機器の搬送を委託

ここはアメリカ・テキサス州。Sci-fi映画さながらの着陸シーンがリアルに展開されたのはつい12月12日のことだ。

写真は高度約100キロメートルの熱圏から地球に戻ってきた「New Shepard」ロケット。地面すれすれでロケットエンジンを再噴射して時速8kmまで落とし、垂直なポジションを保ちながら見事ランディングをきめた。離陸の際はこの同じロケットエンジンがマッハ3以上の速度を出して機体を宇宙へと運ぶ。

他には例を見ないこの垂直離着陸機を創り出したのは、アマゾンの設立者としておなじみのジェフ・ベゾス氏が2000年に立ち上げた航空宇宙企業、Blue Origin社だ。離陸したそのままの姿で地球に帰ってくるので、機体を再利用できる。垂直飛行の最大の利点と言ってもいいだろう。そのため、宇宙旅行のコストを大幅に抑えられるとの期待が高まっており、NASAとパートナーシップを組んで将来的には国際宇宙ステーションに物資を届ける任務も任されるという。

その物資のひとつが今回New Shepardに積み込まれた最新の医療機器「Evolved Medical Microgravity Suction Device」。宇宙で気胸(肺の表面に穴が開くことで肺を包む膜の中に空気がたまる症状)に陥った宇宙飛行士は、今まで地球に帰還するしか治療を受ける方法はなかったが、このデバイスを使えば微小重力空間でも治療を行えるという。

7度目の打ち上げとなった今回、New Shepardロケットには最新型の6人乗りカプセル「Crew Capsule 2.0」がとりつけられ、初めてのテストフライトに成功したそうだ。乗員カプセルは高度約100キロでロケットから切り離され、3分間の宇宙遊泳後ふたたび大気圏に突入した。パラシュート降下でふんわりと地球に帰ってくることができ、こちらも機体の再利用が可能だそうだ。

Blue Originは今後New Shepardの有人飛行のテストを重ねて、将来的には宇宙飛行の商業化を目指している。いつサービスが開始されるのか、いつから予約できるのかは定かでないが、一度でいいから宇宙へ行ってみたい!と切望する方は、今からBlue Originの顧客リストに登録してみるのもいいかもしれない。

NASA Funds Flight for Space Medical Technology on Blue Origin (NASA)

New Shepard (Blue Origin)

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