Credit : Albert G. Selles

異常な状態で見つかった恐竜の卵の化石、原因はストレス?

博物館の化石や映画で見られるように、恐竜が卵から生まれることは多くの人が知っているだろう。しかしヨーロッパの白亜紀後期の地層から発見されていた、卵の殻に余計な層があるという異常な化石について、今までその原因は謎に包まれていた。

スペインの古生物学者、Albert Selles氏を中心とする研究グループは、白亜紀後期の地層から発見されたティタノサウルスの卵450個以上を調査。ティタノサウルスの化石は7200万~6600万年前の幅広い年代の地層で発見されたものの、異常な卵はマーストリヒチアン(約7100万~7000万年前)の極めて短い期間にのみ発生していたことを突き止めたという。

 

この短い期間にのみ、卵の殻に余計な層ができていた。これは、卵が子宮内にある期間が長引くことにより発生するということを意味する。そしてその原因として、気候の変化、食べ物の変化などが考えられたが、地球化学の観点からこれを否定。その結果、Selles氏たちは卵の異常が、恐竜の生息域の変化によるものだと結論づけた。

恐竜の生息域は約7000万年に世界中で変化しており、その結果、ティタノサウルスたちは他の恐竜との生息域の取り合いというストレスに悩まされることとなった。そしてそのストレスが、繁殖能力に影響を与え、卵が子宮内にある期間が長くなるという異常に発展したというのだ。

過度なストレスが生殖機能に影響を与えることは人間でも知られている。7000万年前の恐竜にも同様なことが起きていたことが判明した今回の発見は、私たちの生命がはるか太古からつながってきていることを改めて認識させてくれる。

Evidence of Reproductive Stress in Titanosaurian Sauropods Triggered by an Increase in Ecological Competition (Nature.com) 

Dinosaur Eggs under Stress (Scientific American)

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