Credit : British Antarctic Survey

イギリスの最高峰がマウント・ホープに…標高が変わった意外な理由

BBCによれば、イギリスで一番高い山よりさらに高い山が見つかったそうだ。12月11日の「国際山の日」に合わせて発表された新番付では、今まで最高峰とされてきたマウント・ジャクソンの標高を55m上回るマウント・ホープ(標高3239m)がイギリスで一番高い山と認定された。どちらもイギリス本土にある山ではなく、南極大陸のイギリス領土内に位置している。

もちろんこれはマウント・ホープが急に高くなった…というわけではなく、以前の測量データが誤っていたためという。南極大陸はアクセスの悪さ、環境の厳しさなどから世界で最も地図に乏しい地域のひとつだったが、逆に言えばアクセスが悪いために正しい地図がないと命取りになりかねず、測量は急務だった。

「南極には道路がないので、どこへ行くにも飛行機を飛ばさなければいけない。ところが飛行機を飛ばすことになると、どうしても山の位置や標高を正しく把握しておく必要があるのです」と話すのは、英国南極観測局に所属する地理情報学者、Peter Fretwell博士。過去に南極で飛行機が墜落する事故が起きているうち、少なくとも何件かは誤った地図情報のためとの見解を示している。

南極圏を安全に飛行するために、英国南極観測局のチームは今回「ステレオ写真測量法」を使って新しい地図を制作した。アメリカの衛星「WorldView 2号」から少しずつ視点をずらして映した詳細な航空写真を入手し、衛星との距離を考慮した三角法を用いて山の高さを割り出した。誤差5メートルの範囲だというこの新しい計算法によって、マウント・ホープの標高が今までより377m高くなったのだそうだ。

他の山についても新しい標高が記録されたり、いままで計測されていない山が見つかったケースもあったという。「動かざること山の如し」とは言うが、位置情報が最大5kmも修正され、結果的に地図上で「動いた」山もあったそうだ。

ちなみに南極大陸で一番高い山は、イギリス領土外のビンソン・マッシフ(標高4892m)である。

Mt Hope installed as ‘UK’s highest peak’ (BBC)

New satellite imagery reveals new highest Antarctic Peninsula Mountain (British Antarctic Survey)

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