好きでグータラしてるんじゃない!大食いで寝てばかりと思われがちなパンダの切実な事情

小さな体を一生懸命に動かしながら、夢中になってじゃれ合う子パンダたち。何時間でも眺めていられそうな愛らしい光景だが、パンダがこういった姿を見せてくれるのは子供のうちだけである。

大人になったパンダは1日のうち最低でも10時間ほどゴロゴロと寝て過ごし、起きている時間のほとんどを食事に費やすようになる。絵にかいたような“食っちゃ寝”生活だが、それは彼らが動物界におけるVIPの座にあぐらをかいているから……ではなく、主食とする笹の栄養価の低さが大きな理由だ。

実は、もともと肉食獣だったパンダの消化器官は草食動物に比べて短く、笹や竹を十分に消化・吸収することができない。そのため大人のパンダは1日あたり12~20kgもの笹を必要とするが、摂取できたカロリーのほとんどはその大きな体を維持するだけで消費されてしまうという。つまり、寝てばかりいるのにも「余計なエネルギーを使わないように」という非常に合理的な選択なのだ。

寝るか食べるかの“ぐうたら生活”のように見えて、実はシビアで特異な身体的特徴と向かい合って生きているパンダ。動物園でこちらにお尻を向けて寝ている姿しか見られなかったとしても、「おっ! エネルギー節約に励んでるな」と労いの心をかたむけてみてほしい。

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