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スマトラトラの生息密度は向上するも森林減少に未だ絶滅の危機にあり

スマトラトラ。スマトラ島にのみ生息するこのトラの亜種は、世界自然保護基金WWFによれば現在400匹以下しか存在しない「近絶滅種」だ。

しかしスマトラトラたちの活動範囲の広さ、生息密度の低さ、そして性質からも生息数の正確な把握は難しい。Natureに発表された研究によると、Matthew Scott Luskinらは独自の調査や、これまでに行われた17の調査分析などをメタ回帰分析し、スマトラトラの生息密度を調査した。

結果判明したのは、原生林と劣化森林においては原生林における生息密度が47%高いこと。そして1996年から2014年にはトラの密度が年間4.9%上昇したという事だ。これはそれまでの個体数減の要因でもあった密漁から回復していることを示すものだろう、と研究では述べられている。なお1995年より「The Sumatran Tiger Project」というスマトラトラ保護活動が行われている。

しかし、島全体でのトラの個体数は2000年から2012年の間では16.6%減少している。これは森林が失われたり劣化したこと、そして副次集団がより分断化されて居ることが原因のようだ。トラの生息密度が上昇しているのも森が失われているためで、1990年から2010年までに実にスマトラの原生林の37%が失われている。

国際自然保護連合は441から679頭との見積もりだが、今回の研究ではスマトラトラの個体数は328から908頭と見積もっている。少々見積もり数は増えているように思えるが、それでもスマトラトラは森林減少により未だ絶滅の危機に面しているには変わらない状況なのだ。

Sumatran tiger survival threatened by deforestation despite increasing densities in parks(Nature)
Facts(WWF)
The Sumatran Tiger Project(Tigers.ca)

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