Credit : NASA

赤ちゃんの頃はなんでも食べちゃうブラックホールだった?130億年前の宇宙の姿をNASAが観測

昔むかし、あるところにビッグバンが起きて、アツアツの素粒子が方々へ散らばっていったそうな。素粒子は40万年かけて冷えて、やがて中性な水素ガスとなった。そのころの宇宙にはまだ光源がなくて真っ暗だった。

ところが、そのうち重力が物質をギュギュっと押し固めて最初の星や銀河をつくったんだと。この最初の星や銀河たちがあまりに元気だったものだから、中性だった水素ガスが一挙に騒ぎ出して電子を落としてしまい、再び電離水素となった。この時から、光の粒子が宇宙を自由に飛び交うようになり、宇宙は光に満たされたんだそうだ――。

――と、宇宙の誕生を壮大なスケールの昔話に例えてみたが、地球というちっぽけな星にいる私たちがなぜ宇宙の過去を覗けるのかというと、観測している天体が地球から遠ければ遠いほど光が届くまで時間がかかるので、さながらタイムマシンのように移動にかかった時間のぶんだけ過去に遡った姿を見られるからである。

そしてこの度NASAが発表したところによれば、今までで一番遠く離れたブラックホールの観測に成功したそうだ。一番遠い、ということは一番古い。130億年も前というから、宇宙の年齢がだいたい138億年として、まだ乳児ぐらいだった頃の姿だろうか。ブラックホールを取りまく水素はおおよそ中性だそうで、宇宙の再電離以前の姿が確認されるのはこれが初めてらしい。

さらに、今回発見されたのは太陽の8億倍もの質量をもった「超大質量ブラックホール」だそうだ。宇宙が誕生してからわずか7億年ぐらいの間に巨大に膨れ上がったとみられるこのブラックホールの存在は、従来の理論では説明できないという。なにか特別な事情があってここまで大きくなったのだろうが、その「事情」を解明するべく、今後も新しい技術を導入してより精密な観測を行っていくそうだ。

Found: Most Distant Black Hole (NASA)

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