Credit : Alexander Kellner via Universidade Federal do Rio de Janeiro

中国で見つかった大量の卵の化石、翼竜の生態を明らかに

ジュラ紀後期から白亜紀末までの中生代の空には、翼竜(pterosaur)と呼ばれる爬虫類がさかんに飛び交っていた。よく知られているのはプテラノドンだろう。ケツァルコアトルスはいままで地球上に現れた空を飛ぶ脊椎動物の中で一番大きく、翼長が最大20メートルほどもあったというから、ちょっとした小型飛行機ぐらいの大きさだ。

これらの翼竜は空洞化した骨を持っていた。加えて大きな脳と発達した視葉、飛翔筋に特化した骨の構造なども確認されており、動力飛行が可能だったと考えられているそうだ。同じように動力飛行する鳥やコウモリとは似ているもののまったく別の進化の道を歩んだため、収束進化(収斂進化とも)の古典的な例とされている。また、翼竜は恐竜とも似ているが別種類だと考えられている。

翼竜の生態はいまだ謎が多い。なぜなら空洞化した骨は壊れやすく、化石があまり見つからないためだ。卵や幼体はさらに珍しく、いままで中国とアルゼンチン、ブラジルで卵の化石が見つかってはいるものの、保存状態がよくなかったりつぶれたりしているケースが多かった。

ところが2014年に中国で大量の翼竜の化石が発見された。Hamipterus tianshanensisという翼竜の卵が200個、そして卵の中に異なる発達段階にあった16体の胎芽が一挙に見つかったことで、この種の翼竜が実際のところ爬虫類に近かったのか、鳥に近かったのかが少しずつ解明されつつあるそうだ。

中国とブラジルの共同研究チームがCTスキャンを導入して卵の中を調べた結果が、2017年12月1日に発表されたばかりの論文にまとめられている。それによると、Hamipterusの幼体は歯が生えておらず、生まれてすぐには飛び立てなかったそうだ。通常、爬虫類は卵を土の中などに産みつけた後は巣作りや子育てをしないので、幼体は孵ってからすぐ自立する。その点、Hamipterusの胎芽の脚は比較的よく発達しているのに対して翼は未完成のままだったため、生まれてすぐには飛べず、親の庇護を必要としたのではないかと考えられる。

さらに、今回同じ場所に大量に卵が見つかったことで、Hamipterusは集団で営巣を行っていた可能性が浮上した。生まれたばかりの子どもの世話をし、集団で営巣する社会性を持っていたとしたら、Hamipterusは爬虫類よりも鳥に近い習性をもっていたのかもしれない。

翼竜は恐竜と共に白亜紀末に絶滅したが、鳥は生きのこって現代に至る。そのサバイバルの差はどこにあったのだろうか。

Introduction to the Pterosauria (University of California Museum of Paleontology)
Hundreds of pterosaur eggs help reveal the early life of flying reptiles (The Conversation)
UFRJ apresenta descoberta inédita de ovos de pterossauros (Universidade Federal do Rio de Janeiro)

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