火山にも個性が!過去のデータから噴火を予知

火山大国、日本。我々の住むこの国には現在111もの活火山があると言われており、噴火の危険性というネガティブな面だけでなく、温泉や地熱発電の利用など、人間に様々な恩恵を与えている。

そんな火山だが、一つ一つに異なる「個性」があることを知っていただろうか?ニューヨーク州立大学バッファロー校で地質学を教えるTracy K.P. Gregg博士がThe Conversationで語ったところによると、ある火山は噴火が迫るとその下で起きる地震の頻度と強さが増すという。しかし一方では、火山によっては地震の頻度や強さの増大は見られず、代わりにマグマが地表に溢れ出すこともあるというのだ。

そのため、火山学者が噴火を予知するためには、各火山の過去の動きを見るのが最も適した方法だとしている。どれほどのデータがこれまでに蓄積されているかが、噴火の予知にとって重要となるのだそうだ。

現在、バリ島でアグン山が噴火し、空港が閉鎖されるなどの被害が出ている。今回の噴火は予知できなかったのだろうか?アグン山が前回噴火したのは1963年で、1,000人以上の犠牲者を出した。しかし当時はまだ地震計による計測もほとんど行われておらず、もちろん人工衛星による観測も始まる前だった。そのため、データが十分に揃っておらず、今回の噴火も予知することができなかったというのだ。

火山の噴火はそれほど頻繁に起きるものではないため、データの不足が問題となっている。そんな中、おそらく地球上で一番多くのデータが蓄積されている火山が、米国ワシントン州にあるセントヘレンズ山だ。何十年にもわたる詳細な観測の結果、高精度な予知が可能となっており、特定の地震が発生してから2週間以内に溶岩が噴出することまで予測が可能だ。

地球観測衛星の誕生により、火山の形や気温の変化など、データ収集能力は劇的に向上したという。しかし人工衛星は火山の上を1週間から2週間に一度しか通過しないことから、より詳細なデータ収集のために地表の地震計は依然として重要だ。

データが少ない中では、どうしても他の火山データに頼らなくてはいけない。しかしすべての火山は個性的で、各火山のデータに勝るものはないとGregg博士は指摘している。日本では2014年に御嶽山が突如噴火し、58名が命を落とした。こういった悲劇を未然に防ぐためにも、各火山のデータ収集は欠かせないものだと言えるだろう。

Each volcano has unique warning signs that eruption is imminent (The Conversation)

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