Credit : Richmond Animal Care and Control

交通事故に遭ったボブキャット、車のフロントに挟まれて…

「ロードキル(roadkill)」。自動車事故で命を落とした野生動物のことだ。日本では特別天然記念物に指定されているイリオモテヤマネコやアマミノクロウサギ、ヤンバルクイナなどが被害に遭い続けており、深刻な問題となっている。道路標識で危険を知らせたり、啓発キャンペーンを行ってドライバーの意識向上を図ったり、動物が道路の下を安全にくぐれるようアンダーパスを掘ったりと様々な対策が取られているが、残念ながら犠牲は後を絶たない。

しかし中にはこんないい話もある。感謝祭の朝のこと、アメリカ・バージニア州グロースターを出発したある女性は、道中「なにか」にぶつかったような衝撃を感じたものの運転に支障はないと判断し、そのまま80キロ離れたリッチモンドまで車を走らせた。はたして到着後、その「なにか」の正体が明らかに…なんと、大きな野生のボブキャットがみっちりとフロントグリルに挟まって身動きをとれないでいたのだ。

約一時間のドライブ中、対向車の運転手は誰ひとりこのでっかいネコの存在に気付かなかったのか。そしてボブキャットは、フロントグリルの中で猛烈な向かい風を浴びながらなにを思ったのだろうか。

女性が機転を利かせて動物保護センターに連絡していなかったら、ボブキャットくんはそのまま衰弱してしまったかもしれない。しかし救助に駆けつけたリッチモンド動物保護センター職員により無事保護されたボブキャットは、奇跡的にほとんど無傷だったそうで、やがて森に還された。

日本でも交通事故に遭ったアマミノクロウサギが動物園で保護され、無事森に還されたケースもある。富士山周辺ではロードキルを減らすために地元の環境保全団体と首都大学東京が協力し、過去の事故データをグーグルアースに投影してドライバーの注意喚起をする「アニマルマッピング」ウェブサイトを開設している。

もとはと言えば人間が動物の棲み処を道路で分断したからこそ起こる悲劇。人間の力でなんとか改善したいものだ。

Richmond Animal Care and Control (Facebook)
アマミノクロウサギ 交通事故の治療終え、野生に返す(毎日新聞)
アニマルマッピング

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