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砂糖と乳がんの関係性、ネズミを用いた実験で判明か

ネズミを使った実験で、砂糖の摂取と乳癌との関連性が明らかになったようだ。

これまで、疫学研究では食事性糖質の摂取が乳癌の発達に影響を与えているとされており、その仕組みとしては、癌の発達に糖質が与える影響には、炎症との関連性が指摘されていた。NCBIで発表された研究では、食事性糖質が乳腺腫瘍の発達に与える影響をネズミを用いた実験で調べている。

この実験では砂糖無しのデンプンの食事を与えたネズミと比較して、「西洋の食事」相当のスクロース(砂糖の主成分)を与えたネズミの方が腫瘍の発達と転移が増加したことが判明した。しかし、食事中のスクロースの量はネズミの体重については統計的に有意な影響はなかったようだ。スクロース由来のフルクトースが、肺転移を促進させ、乳房腫瘍の12-HETE(12-ヒドロキシエイコサテトラエン酸)生成を促進する原因となっていることが判明した。食事性糖質が増加すれば12-LOX(アラキドン酸-12-リポキシゲナーゼ)という酸化還元酵素のシグナルを誘発し、乳がんの発達と移転のリスクを増加させるのだという。

この研究は何も砂糖が悪いと言っているわけではない。語弊があるといけないので研究タイトルを日本語にして記すと「スクロースが豊富な食事は12-リポキシゲナーゼ経路を介して部分的に乳腺の腫瘍化を促進する」となっている。これはあくまでも「スクロースが豊富な食事」に関しては「部分的に」乳腺の腫瘍化が促進されるというだけであり、これも「12-リポキシゲナーゼ経路」を介したものに限定されるわけである。

もちろん癌の要因にはこれ以外にも様々なものが存在するし、「じゃあ砂糖摂取を控えないと」などと思い無理に砂糖を控える食生活にしようとすればそれにより被るストレスによる弊害だってあるかもしれない。こういった研究結果を元に生活を変えようとするのであれば、元の研究を自分で読んでその正当性を分析する必要がありそうだ。

A sucrose-enriched diet promotes tumorigenesis in mammary gland in part through the 12-lipoxygenase pathway(NCBI)

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