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食べ物を通じて教える数学…純粋数学博士のユニークな研究

英シェフィールド大学の名誉フェローであるEugenia Cheng博士。彼女は純粋数学を専門とする数学者だ。だが「数学者」と聞いて皆が頭に思い浮かべる人物像とは少し違うかもしれない。

Cheng博士は、小難しそうな「数学」を他の日常のもの、特に食べ物と交えて紹介するのが得意だ。アメリカで人気の深夜トーク番組「The Late Show with Stephen Colbert」では、司会者のスティーヴン・コルベアにミルフィーユの作り方を通して数学を教えた。自身のYouTubeチャンネルでは、ベーグルを「メビウスの輪」状に切り、中にサーモンを挟んだ「メビウス・サーモン・ベーグル」なる食べ物を作っている。

彼女の著書には『How to Bake Pi 』(直訳すると”パイを焼く方法”だが、このパイは円周率のπを意味する)と題された料理のレシピを用いて数学を紐解くもの、『Cakes, Custard and Category Theory』(ケーキ、カスタードと圏論)、今年出版の最新刊『Beyond Infinity』(無限の先)では数学的な「無限」という概念を(やはり食べ物レシピなども交え)わかりやすく書いたものとなっている。その他にも、シェフィールド大学のYouTubeチャンネルではCheng博士が完璧なバッテンバーグケーキの作り方、完璧なモルティーザーズの重ね方、完璧なクリームスコーン、完璧なケーキの分け方などの動画を公開している。

完璧なケーキの分け方では人数分以上に切り分けて、各自が被らないように「一番欲しくない一切れ」を選ぶことで皆が満足できる分け方にできるという方法が紹介されている。しかし余った一切れを再度分割するのは難しく、「この世の問題は人の欲が原因だという数学的手がかり」だという結論に…。

最近は、「シャンパンのコルクが飛び出すポンッといういい音を生み出すためには、40分間氷の入ったバケツにボトルをつけないといけない」という研究がThe Telegraphで紹介されている。それによればこの音は8000Hzから1万2000Hzの間の音であり、ボトルが6.7度まで冷やされていないとこの音は出ない。冷蔵庫で冷やしても11度までしか下がらないため氷の入ったバケツに40分浸けないといけないのだそうだ。

今夜はシャンパンを飲み、料理に舌鼓を打ちながら、目の前に潜んでいるかもしれない数学を探ってみてはいかがだろうか。

(Eugenia Cheng)
The Perfect Way to Share a Cake(YouTube)
Plunge Champagne in ice bucket for 40 minutes to create the perfect cork ‘pop’(The Telegraph)

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