Credit : Discovery Communications

12年前にこつ然と消えた少年の謎…若き捜査官の信念が暴いた戦慄の真実とは?

ある日ある時を境に、特定の人物の所在や行き先、消息、安否がわからなくなる失踪事件。行方不明となってから時間が経過すればするほど生存の可能性も低くなると言われているが、家族は「どこかでまだ生きている」という希望を信じ、ただ過ぎていく時間に圧し潰されそうになりながら日々を過ごすことになる。ましてや我が子が行方不明となった親にとっては、子供の身に何が起きたのかわからないまま送る日々の苦痛は想像に余りあるものだ。 

1996年3月25日の夜、ニューヨーク州の小さな町で、15歳の少年・ジョーイは親友たちと森の奥に建てた“隠れ家”で彗星を見るべく自宅をこっそり抜け出した。だが、それ以降彼はこつぜんと姿を消し、家族のもとへ戻ることはなかった。 

警察は捜査を重ねるも決定的な手掛かりをつかめず、彼が家出をしたのか、事件に巻き込まれたのかも分からないまま数年が経過。家族は事件を風化させぬようあらゆる努力を続け、ジョーイの親友やガールフレンドたちも祈りを捧げた。しかし、解決への糸口を一向に見つけ出せないいらだちや失望から、家族と警察との関係は悪化するばかりだった。 

そんなとき、事件の担当として新たに着任した若き捜査官・シリグリアーノによって事態は大きく動き出す。あの夜、ジョーイが待ち合わせをしていた親友たち――ダニエルとアレックスに対して失踪直後に行われていた事情聴取内容を綿密に分析したところ、その供述書に複数の矛盾点を発見したのである。 

事件発生から実に12年、麻薬所持で保護観察中の身だったアレックスに対する取調べから引き出せた真実は、“10代の過ち”と言える範疇をはるかに逸脱した冷酷で残忍な蛮行だった。 

あの夜、アレックスとダニエルは鉄パイプでジョーイを撲殺し、布でくるんだ遺体を隠れ家から10分ほど歩いた窪地に遺棄し岩の影に隠したという。一体なぜそんなことを……? 理由は“悪フザケとイジメの狭間”による、10代の少年ならばありがちな軽い衝突だ。 

ところが、供述後の現場検証でジョーイの遺骨が発見されることはなかった。恐るべきことに、アレックスは殺害から6年後に現場へ戻り、全ての骨を回収しブルックリンの数か所のゴミ箱に廃棄していたのである。

 事件の究明は、家族が信じ続けてきた希望――息子はどこかで生きている――を断ち切り、共に祈りを捧げていたはずの親友たちによってもたらされた“死”という、にわかに受け入れがたい現実を突きつけることでもあった。 

長年にわたり誰も明らかにすることのできなかったこの事件の真相を、着任8ヶ月で白日の下に晒したシリグリアーノ。捜査官の能力においては豊富な経験も重要な要素であることは間違いない。しかし彼は、暗く深い闇の中で精神的な苦痛に耐え続ける家族に寄り添える人間性、そして「絶対にこの事件の真相を明らかにするのだ」という強い信念、それらが経験値をも上回る場合もあることを証明してみせたのである。

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