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パパの権力で国外逃亡!? 17歳の少女が惨殺されたハロウィーン前夜の悲劇…犯人の身柄確保を呼びかけ続ける遺族の執念

1999年10月30日、テキサス州ヒューストンで17歳の少女の惨殺された遺体が発見された。何度も殴られたのか顎が砕け、喉は切り裂かれ、26か所も刺された遺体の惨憺たる有様に、地元の警察は「相当な怒りがなければできない」と判断した。

殺害された少女の名前はフェリシア・ルイズ。当時高校3年生だった彼女は美人で成績もよく、学内では人気者だった。フェリシアには女子生徒から人気が高いケーシーというボーイフレンドがいたが、それをよく思わない一部の生徒からは嫌がらせを受けていたという。そして、ついに同級生から暴力を振るわれたことをきっかけに、フェリシアの両親は彼女を守るために高校を辞めさせ、自宅で卒業認定試験の勉強を続けることになった。

高校を辞めてからもケーシーや他の同級生と交流を続けていたフェリシア。その仲良しグループにある日、18歳のヘズースという男が加わる。ヘズースは地元のギャングのメンバーで、リサという彼女がいながらもフェリシアに好意を持っており、ことあるごとに関係を持とうとしてきた。さらにはギャングのメンバーになるよう勧誘してきたという。

二股をかけるようなタイプではなかったフェリシアはヘズースと関係を持つことはなく、「ギャングにはならない」と勧誘もきっぱり断った。しかし、この態度がヘズースの逆鱗に触れることになる。ストリートギャングは“尊敬”を一番の美徳と考えており、“軽蔑”されることをひどく嫌うので、ヘズースもフェリシアに邪険に扱われた=軽蔑されたと考えたのだろう。フェリシアに嫉妬していたリサと、ヘズースに借りがあるという男・ジェイと共に「ハロウィーンパーティーに行こう」とフェリシアを連れ出し、恐ろしい計画を実行したのだ。

そしてパーティーの翌日、フェリシアの惨殺死体が発見される。すぐにヘズースとリサが容疑者リストに挙げられ、まずリサが「首にナイフを刺した」と告白。そしてジェイも犯行に加担したとして逮捕されるが、主犯格のヘズースだけは足取りが追えなかった。しかし、単なる街のギャングが“完璧に”姿をくらますことなどできるのだろうか?

実は、ヘズースの父親はベネズエラ石油公社の上層部であり、幼少期にアメリカに越してきたヘズースもベネズエラ国籍を持っていた。つまり彼の父親が、罪を犯した息子をベネズエラへこっそりと逃がしたのだろう。同国では殺人犯であろうと自国民を他国に引き渡さないという条約があるため、身を潜めるのにはうってつけなのだ。

事件発生から18年が経過した今も、ヘズースは身柄を拘束されていない。“ギャングの誇り”を謳い、そのために殺人まで犯した男が移民のボンボンだったというオチは脱力モノだが、フェリシアの両親にしてみれば娘の殺害犯が今ものうのうと暮らしていることを想像するだに、怒りがこみあげてくることだろう。現在もベネズエラ大使に捜査協力を呼びかけ続けているそうだが、何ともやるせない話である。

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