Credit : Creative Commons

イヌが見ている世界は何色?最新研究で判明

イヌは色盲だ、なんて聞いたことがあるかもしれない。イヌには二種類の錐体細胞があることは、これまでの研究で判明している。ひとつは赤/緑の光の波長の光に反応するもの、もう一つは青の波長に反応するもので、このことからイヌは二色型色覚を持つとされる。人の色覚は三色型色覚なので、人よりも色の認識能力は乏しいとされていた。特に、人で言うところの赤緑色盲に近いのではないかとされていたのだが、The Royal Societyで発表された新たな研究では、人間の色盲検査をそのままイヌで試して、これを調べている。

実験ではブリタニー・スパニエル、ワイマラナー、ラブラドール・レトリバーがそれぞれ1匹づつ、オーストラリアン・シェパードが3匹に、10匹の雑種の、計16匹イヌが対象となり、イヌの色覚が調べられた。今回の実験では、始めて人の赤緑色盲を判別するための「石原テスト」こと「石原式色覚異常検査表」がイヌの色覚検査に用いられた。これは、細かい丸が沢山描かれている図の中に、色覚に問題があれば区別が難しい色で数字が記されているテストだ。また、この石原テストに類似した形式だが、静止図ではなくアニメーションとなっているものも用いられた。これに対してイヌの体や頭、目の動きなどからなる反応を調べたのだ。

その実験の結果、イヌは元来二色型色覚であり、人の赤緑色盲に近い色覚を持っていることが判明した。イヌの色覚を理解することは、人の色盲に関する動物遺伝モデルとして役に立つだけでなく、補助犬やレスキュードッグなどの活動やその訓練の際にも役に立つ。また今回の実験では、人の色盲検査が動物界の他の動物にも適応できることがわかった点でも興味深いものだ。

Are dogs red-green colour blind?(The Royal Society)

RELATED POST