北米のサンドイッチ、その誕生秘話とは?

サンドイッチと言えば、ピクニックに持って行ったり、お昼にコンビニで買って食べたりと、日本でも身近な食べ物だ。パンの間に具を挟むだけという単純な料理なだけに、そのバリエーションも多彩。本稿では、NPO「The Conversation」が提供する情報を元に、北米のサンドイッチとその歴史を少しだけご紹介する。 

日本でもよく食べられるサンドイッチの一つがツナサンドだが、その歴史は19世紀の米国に遡ることになる。ボストン大学のMegan Elias氏によると、当時の家庭では食べ物を無駄にしないため、夕飯後に出た鶏肉、ハム、魚といったものの切れ端をマヨネーズであえて、次の日の昼食にレタスの葉に乗っけて食べられていたという。当時食べられていた魚は鮭、マス、白身魚などで、ツナ(マグロ)はほとんど食べられていなかった。 

19世紀末になると、中流階級の女性はショッピングや講演会、美術館へ行くなど外出が多くなり、外食する機会も増えた。その際、レストランは女性向けのメニューとして家で食べるような魚の入ったサラダを提供するようになったという。そして女性が働くようになると、時間を節約するためにサラダをパンに挟んで提供する、今でいうサンドイッチを販売するレストランが登場。そして20世紀になるとツナ缶が普及。サラダにする手間を省き、そのままパンに挟んで提供する、ツナサンドが登場したということだ。 

次に紹介するのはアメリカンクラブハウスサンドイッチ。単にクラブサンドイッチとも呼ばれ、鶏肉(または七面鳥)、ベーコン、レタス、トマト、マヨネーズを挟んだ、ちょっと豪華なサンドイッチだ。イェール大学のPaul Freedman氏によると、発祥は米国の高級クラブ「サラトガクラブ」だとしている。その発祥から、フォークとナイフを使って食べるのが正しい食べ方だと主張する人もいるという。 

1894年に登場したというアメリカンクラブハウスサンドイッチだが、1889年には別のクラブ「ユニオンクラブ」で七面鳥(またはハム)を使用したサンドイッチはすでに登場していたようだ。1920年代まで、サンドイッチは女性向けのおしゃれな食べ物だと考えられてきたが、ユニオンクラブのサンドイッチがニューヨークサン紙で適した軽食として紹介されたことから、男性にもサンドイッチが浸透していったのだそうだ。

日本ではテリヤキサンドやフルーツサンドなど、オリジナルなものも登場するほど庶民に人気なサンドイッチ。シンプルな食べ物なだけに、世界にはまだまだ多くの種類が存在している。

 

In America’s sandwiches, the story of a nation (The Conversation)