Credit : ESA

ハリケーンを透視して進路予想するESAの地球観測衛星

今年は大型のハリケーンが数多く発生している。ここ100年でハリケーンが10個も発生しているのは今年くらいのものなのだが、今年のハリケーンシーズンはまだ終わったわけではない。そんな中、EUとヨーロッパ宇宙機関(ESA)の地球観測衛星「Sentinel-1」はハリケーンを透視することで、進路の予想に役立てようとしている。

「Sentinel-1」は名前からすると一基の衛星に思われるかもしれないが、これは「Sentinel-1A」と「Sentinel-1B」の二基からなる衛星コンステレーションだ。(なお、ESAの衛星の名付け方が紛らわしいのはSentinel-1の後継機に当たる「Sentinel-5P」や「Sentinel-5」でも同じことが言える。)Sentinel-1を活用したハリケーンの観測は当初の計画には入っていなかったが、進路の予想が立つことでハリケーンへの備えができるため、結果として人命を救うことに繋がりそうだ。

ドイツ航空宇宙センターの科学者達は、Sentinel-1のセンサーを用いて、ハリケーンの下にある海面付近の風や、波の高さを観測する方法を開発した。このような情報は、ハリケーンのまっただ中にあるブイや、ハリケーンに投下するタイプのプローブで得ることはできないのだ。そうやって得ることのできる情報により、ハリケーンの危険性を見定め、進路の予測を立て、いつ、どこに上陸するのかを予想することができる。またこの情報は、船舶に危険を知らせたり、沿岸洪水の警告を発したりすることにも役立つ。

ハリケーン以外の災害でもSentinel-1の技術は役立っており、例えば海への石油流出のモニタリングや、洪水や地震による地表変化のマッピングにも活用されている。

Sentinel-1 Seem Through Hurricanes(ESA)

RELATED POST