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サルの嫉妬、研究で明らかに…人の自閉症の解明に

人だけではなくサルも嫉妬するということはご存じだろうか?カリフォルニア大学デービス校によるサルを使った嫉妬実験は、人間の嫉妬、さらには自閉症の謎を解明する手がかりとなるかもしれない。

実験には、ティティ属のサル(Callicebus cupreus)が用いられた。この南アメリカに住むサルは、サル目の中でも珍しい生涯一夫一婦制の種類。つがいの間で強い絆が結ばれ、お互いが離ればなれになることを嫌がるほか、雄は雌を危険から守ろうとする(なお、哺乳類の中で生涯一夫一婦のものは全体の3~5%だそうだ)。ティティ属のサルは嫉妬すると背を丸め尻尾を前後に振る他、感情的に興奮する。雄は物理的につがいを他の雄と接しないよう引き留めようとするし、雌の方も雄ほど強くは無いものの嫉妬行動を行う。実験では、サルのつがいを引き離し、雌が他の雄がいる場所に入れられた状態でつがいの雄がそれを見れる状態にし、つがいの雄の行動の記録と脳のスキャンを行なった。

サルの脳のスキャンからは帯状皮質の活動が活発になっていることが判明した。この部位は、人間においては社会的排除や社会的苦痛に関連しているとされる。研究の上席著者であるKaren Bales博士は、これは嫉妬を社会的な拒絶とする見方にあてはまるものだ、としている。このほかにも、サル目ではつがいの絆に関連した部位である外側中隔の活動も活発化している。また、嫉妬を感じる際にサルにはホルモンの変化が起きており、特にテストステロン値が上昇したほか、社会的ストレスの指標ともなるコルチゾールも上昇した。テストステロンの上昇は交配に関連した雄同士の攻撃性と競争心に関連しているという。コルチゾールの上昇は、つがいの雌が見知らぬ雄と居るところを見た時間と直接の関連があった。

この研究の次の段階は、今度はティティ属の雌のサルが嫉妬に対して神経生物学的にどんな反応を見せるか調べることだという。この性別間の違いを神経生物学の面で調べることで、女性よりも男性の方が自閉症が多い理由や、恋愛関係での男女の行動差の理由、そして中毒に関することやパートナーへの暴力などの健康福祉問題への理解も深めることができるという。

The Jealousy Brain Circuit Has Been Discovered in Monkeys. Here’s What It Means for Us.(Big Think)

Mapping Monogamy, Jealousy in the Monkey Mind(UCDAVIS)

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