Credit : NASA

宇宙ステーションで使われるカメラはどんなもの?

10月23日、国際宇宙ステーションISSから地球を撮影した映像と、時を同じくして地球上で撮影した写真が「#1world1orbit」(一つの世界、一つの軌道)のハッシュタグの元でシェアされた。

ISSが90分かけて地球を一周する間、地上では世界各地で写真が撮影され、地上での景色がどれだけ違おうとも、宇宙から見たこの青い星はひとつなのだということを再認識させてくれた素晴らしいイベントだった。

NASAのポッドキャストで語るイタリアの宇宙飛行士パオロ・ネスポリによれば、ISSには沢山のカメラが存在する。ISSで撮影される静止画のほとんどは、宇宙飛行士各自に割り当てられているNikonのD4で撮影されているという。それ以外にもISSの各所にもカメラが配備された場所があり、カメラの中にはマクロ専用のものや望遠レンズのものもある。ステーション内には望遠レンズで写真を撮るための窓もあるそうだ。なおNASAはアポロ15号でも特別仕様のNikon「Photomic FTN」を使っていた他、今年8月には地上トレーニングやISSでの撮影用にNikonに「D5」を53台受注したと発表している。特別仕様のカメラを提供したアポロ15号の時代と違い、このNASAから受注を受けたD5は市販品となる。

Credit: RED
 

ISSでの動画の撮影には、ハリウッド映画などにも使用されるプロ用デジタルカメラを提供するRED社の「Epic Dragon」が用いられる。6Kのセンサーを備え、超低速度撮影も可能だ。映画『ホビット』三部作の撮影にも用いられたこのカメラは、高画質、高フレームレートであることを活かし、ISSでの実験の様子をこれまでよりもより鮮明に事細かに捉えることができるのだ。ISS内で発泡剤を水の中に入れた様子を4Kで見ることができるのもまた、このカメラのおかげである。ISSで用いられた超高解像度カメラはRED Epic Dragonが最初では無く、それ以前にはIMAXが送ったCanon C500 UHDがある。2016年のドキュメンタリー映画『A Beautiful Planet』はCanon C500 UHDによって撮影されたものだ。

どのカメラも気軽に購入できる価格ではないが、地上の我々が使うカメラが宇宙でも使われているというのはなんだか感慨深い。なお前述のポッドキャストでランドルフ・ブレスニーク宇宙飛行士が語ったところによれば、船外活動中に写真を撮ろうとすると、宇宙服の分厚いグローブのせいでシャッターボタンを押している感覚に乏しく、何度か押し直してしまうんだとか。その点も冬に手袋を付けたまま撮影しようとするのと同じだなんて思うと、宇宙での写真撮影が身近に思えてくるかもしれない。

One World, One Orbit: Space Station Astronauts Request Photos from Earth(Space)

ニコン、NASAからデジタル一眼レフカメラ「ニコンD5」を53台受注(Nikon)

Live from Space: Astronaut Photography(NASA)

NASA returns first RED camera from orbit, demos first live 4K video from space(collectSpace)

RED Epic Dragon Camera Captures Riveting Images on Space Station(NASA)

4K Camera Captures Riveting Footage of Unique Fluid Behavior in Space Laboratory(YouTube)

4K – Ultra High Definition(NASA)

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