Credit : Credit: NASA Goddard Space Flight Center/CI Lab

中性子星の合体による重力波と光、初めて観測

10月16日、米国と欧州の観測チームは2つの中性子星(質量の大きな恒星が進化した天体。密度が高い)の合体による重力波と光を観測したと発表した。一つの天体から発生する重力波と光の両方を捉えたのは史上初となる。中性子星の合体が起こったのは、地球から1億3000万光年離れたウミヘビ座にある銀河の中。 今年の8月17日、アメリカの重力波観測所であるLIGOとイタリアにあるVirgoは中性子星の衝突合体から放出されたとみられる重力波を検出。それとほぼ同時にガンマ線も検出したことにより大まかな位置が予測された。チリのラスカンパナス天文台にあるスウォープ望遠鏡によって正確な位置が特定された後、ハッブル宇宙望遠鏡、チャンドラX線観測衛星といった観測衛星はもちろん、多くの地球上の宇宙観測基地から今回の中性子星の合体に伴う光を観測した。 今回合体した2つの中性子星の大きさは、小さくても太陽より10~60%大きな質量を持っていたと考えられている。お互い、引力により距離が徐々に近づき、公転が次第に加速し衝突、合体した。その際にガンマ線バーストによる閃光とキロノヴァと呼ばれる爆発現象が起こったとされる。また、その際に今まで発生源のわかっていなかった、ウラン、金、白金といった重い元素が発生したと推測された。 今まで同じ天体からの重力波と光が観測されてこなかった理由は、過去に観測された重力波がどれもブラックホール同士の合体の際に生じるもので、その質量の高さから光が外に逃げられず、観測することが不可能だったためだ。 1916年、アルベルト・アインシュタインによってその存在が提唱されていた重力波。2015年になってLIGOによって初めて観測されたが、今回の発見で新たな一歩を踏み出すことになった。宇宙の謎が、また1つ解明されようとしている。

NASA Missions Catch First Light from a Gravitational-Wave Event (NASA)
When (Neutron) Stars Collide (NASA)
Integral sees blast travelling with gravitational waves (ESA)
ESOcast 133: ESO Telescopes Observe First Light from Gravitational Wave Source (ESO)

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