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ソ連の探査衛星が持ち帰った月の土、誰かが掘り返した後だった…?

人類にとって最も身近な星、月。ご存じのとおり、1969年に人類最初の月面着陸を成し遂げたのはアメリカの“アポロ11号”であり、「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが人類にとっては偉大な飛躍である」というニール・アームストロング船長の言葉は有名だ。しかし、人類の月面着陸には多くの陰謀論や捏造説がささやかれており、いまだに多くのミステリー/オカルト愛好家の心を関心を引いてやまない。 

最初に月面着陸を果たしたのはアメリカだが、アポロ計画によって形勢逆転するまで宇宙開発競争で一歩先んじていたのは、実はソビエト連邦だった。1950年代から十数年にわたり24機もの探査機を打ち上げた“ルナ計画”が最も有名だろう。ソ連は度重なる失敗を経て無人機によって“月の土”を持ち帰ることに成功。しかし、アポロの月面着陸と同じくそこにも大きな謎が潜んでいた。ルナ24号が月面から採取した土壌サンプルを地質学者が分析した結果、なんと「掘り返されたような土だった」というのである。 

採取エリアを考えれば数十億年前から変わらぬ状態のはずが、採取された土は“地中深く”にあったものと判明。では、一体どこの誰が月の土をソ連より先に“掘り返していた”というのだろうか?
もちろん調査されたのはアポロも関わっていない、いわば占有区域だ。しかしオカルト愛好家ならば、ここで“ある国”の名が思い浮かぶはず。そう、かつてのナチスドイツである。 

当時ドイツはかなり進んだ宇宙探査計画を立てていたと言われている。同国の科学者ヴェルナー・フォン・ブラウンはロケット科学の基礎を築いた人物であり、第二次大戦中のナチス政権下で世界初の成層圏飛行を果たした「V2ロケット」を開発した先駆者。つまり、彼なくして人類は月に行けなかったと言っても過言でないのだ。それほど進んだ技術を持っていたのならば、ナチスのロケットが秘密裏に月に行っていたとしても不思議ではないだろう。 

実際、多くのオカルト愛好家はナチスの進んだ化学力に魅了され、多くの仮説を立てて議論を交わしている。特に現代のステルス爆撃機にクリソツの全翼機「ホルテン Ho229」などは今見ても驚きの完成度なのだが、もしナチスがもう少し早くこの爆撃機を完成させていたら第二次大戦の結果も違っていたのでは…と考えるとゾッとしない。さらにオカルト的なのは通称“ベル”と呼ばれるUFO型航空機で、こちらも第二次大戦後に開発が進められていたと、まことしやかに囁かれている。しかも、敗戦により立場の危うくなったナチスの科学者たちを迎え入れたアメリカ国内で、というのだからスゴいというか逞しいというか……。とはいえ、これらはすべて仮説(空想?)であり、いっさい証明されているものではない。 

さて、肝心の“掘り返されたような月の土”だが、その結論はいささか拍子抜けするものだ。ルナ24号が降り立った“危難の海”と呼ばれるエリアがクレーターの近くだったことが、2011年にNASAの月周回探査衛星によって判明したのである。要するにルナが持ち帰ったのは、小惑星の衝突によって飛び散った土だったのだ。 

とはいえ、多くの科学者たちがこんなトンデモ論を大マジメに検証するあたりも宇宙科学の面白いところ。ナチスの残党が月面の裏で世界征服を企んでいた!なんて映画もあったが、実際この先、笑ってしまうような驚きの新事実が証明されることも大いにあり得るだろう。実はヒトラーが生きていた、なんて展開は勘弁してほしいものだが。

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