Credit : Discovery Communications

木星に発生した黒斑はNASAの陰謀による核爆発が原因!? 巨大ガス惑星の謎に迫る

ガスで出来た惑星として知られる木星に、巨大な“黒い斑点”が見つかった。あまりに突然だったことから“NASA陰謀説”が囁かれることになった。 

2003年にベルギーでアマチュア専門家が見つけた木星の黒斑に、人々は首をかしげた。あまりに突然出現した黒斑は望遠鏡でとらえることができるほど巨大なものだったが、その形成には膨大なエネルギーが必要となるからだ。 

もちろん当初は小惑星や彗星の衝突という可能性が考えられた。太陽系最大の惑星である木星は重力も強く、通りかかる物体を掃除機の様に吸い込んでしまうのだ。実際にシューメーカー・レヴィ第9彗星は木星に衝突し、美しく連なる黒斑群を残している。しかし今回は、黒斑が現れた時期に衝突は検知されていなかった。 

黒斑の原因が自然現象や地球外の文明によるものではないとすると、残る可能性は“人類”である。地球から何億キロも離れた惑星に人類が“手出しする”ことなど通常では考えられないが、実は黒斑が撮影される約1か月前に、寿命を迎えた探査機『ガリレオ』が木星に向かっていた。 

当時、NASAはガリレオの“廃棄方法”に頭を悩ませていたという。なぜなら、この探査機は原子力電池を積んでいたからだ。木星の衛星であり、太陽系の中で最も生命の存在が期待されているエウロパにガリレオが衝突し、原子力電池が生態系に危機をもたらすことは何としても避けなければならない。 

そこでガリレオの最期として、“木星への突入”というシナリオが浮上する。これが公になると、プルトニウム原子炉を搭載したガリレオが大気圧によって爆縮を起こし「木星が火の玉と化すのではないか?」と不安の声が挙がったが、結局NASAは計画を実行。木星の大気中で核爆発を起こすに等しいこの計画が、この黒斑の原因だったのだろうか? 

そこで衝突の様子を観察してみると、ガリレオは数時間のうちにすべて気化していたという。つまり、黒斑の発生とガリレオの廃棄はたまたま時期が一致しただけであり、一部のオカルト好きが熱狂しそうな“NASA陰謀説”も払拭されることとなった。 

なお最新の研究では、少なくとも一部の黒斑は大気現象によって生まれたものだとされている。今回の黒斑は、地球の何千倍も強力だという木星の“オーロラ”によって発生した炭化水素が関係しているのでは?
という説が有力のようだ。 

エウロパに海洋が存在する可能性を見出したガリレオが打ち上げられてから、もうすぐ30年。いまだ生命の存在は確認されていないが、遠い未来、ガリレオ廃棄の件について木星人からクレームを受けたりするかも……?

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