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道に迷ったアリはどうするのか?シンプルなメカニズムを解明

誰もが一列に並んで進むアリの列を見たことはあるだろう。同じ巣に住むアリが残した匂いを辿り、道に迷うことなく自分の巣へと戻るその能力は、方向音痴の人ならば羨ましいとも思えるものだ。

しかし、もしその匂いが途中で途絶えていたらどうするのか?スタンフォード大学で生物学を教えるDeborah Gordon教授は、この疑問に対して2011年に研究を開始。そして今年の9月29日、American Naturalist誌に発表した論文にて、アリがどのようにして道を作り、修復するのか、そのシンプルなメカニズムを発表した。

Gordon教授が調査したアリは南米に生息するタートルアントと呼ばれる、頭の上にシールドのようなものを持つ種。アリの列は食料源の変化に伴い、毎日その形を変えるという。Gordon教授はそのアリが移動する複雑な道を記録。新しい食料が生息域に現れたとき、どのような行動を取るのか調べた。

その結果、道がない場所に辿り着いたアリは、目的地への最短距離の道を作るのではなく、分かれ道ができるだけ少ない道を作るということがわかったという。そして後に続くアリは、以前にその分かれ道を通ったアリのフェロモンを感知。多くのアリがすでに通った道を進むようになるというのだ。

そしてもし進んでいる道が途中で途絶えた場合、アリは一つ前の分かれ道に戻り、別の道を進む事で道を修復。アリが作る道は絡まり合うような複雑な形状をしているため、別の道を辿っても目的地に辿り着くことが可能なのだという。

目に見えないアリの道だが、アリの行動原理自体はとても単純だということが判明した今回の研究。この研究結果を頭に入れた上で、アリの動きを実際に観察してみるのも面白いかもしれない。 

Stanford News
http://news.stanford.edu/2017/10/02/algorithm-ants-create-trail-networks/

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