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クマは鮭を食べない?意外かつ納得の堅実な生態 

冬眠をする生き物としてお馴染みのクマたちにとって、秋は食料の確保に大忙しの季節だ。クマたちは冬の間はエサを食べないだけでなく、水分も取らずに過ごすのである。

クマの好物といえば、民芸品“木彫りのクマ”のように鮭をイメージするかもしれないが、実は日本に生息しているクマの主な食糧は果実や草木。もちろん雑食性の生き物なので鮭などの魚も食べることには食べるのだが、ダムの建設や人間による漁などが原因で狩りができる場所が減っており、我々が想像するほどには鮭を食べていないのだ。中でも特に、子育て中のメスは鮭を食べることを避けるという。

クマの世界ではオスによる“子殺し”が起こることも少なくないため、母グマは子育て中にはオスに遭遇しやすい場所を避けて行動する性質がある。栄養たっぷりのサケが捕獲しやすい水辺は他のクマが集まっている可能性も高く、子どもを守るためリスクを回避しているのだ。

また、子育て中の母グマは人間が想像している以上にナーバスで攻撃的になっているので注意が必要。もし山道で子連れの母グマに出会ってしまったら、決して戦おうとは思わずに様子を伺いつつ後ずさりでその場を離れるべし。クマは逃げるものを追う習性があるうえに、急に走り出したりするとかえってクマを驚かせて興奮させてしまうので、絶対に背中を向けて走り出してはいけない。

近年は山村の過疎化や廃村化、それに伴う猟師の減少などから人間の生活圏内にクマが出没することが増えている。基本的にクマは自ら進んで人間に近づいてくる生き物ではないが、民家などから食べ物を得ることを覚えたクマは、人間に対する恐怖心も薄くなってしまうようだ。

運悪くクマに遭遇してしまったとしたら、その場でできることは限られている。まずは「出会わないようにすること」が一番なので、山道を歩く際はラジオやクマよけ笛などを使って自分の存在を示し、クマがいそうな痕跡を見つけたらすぐに引き返すことが大切だ。

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