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F1にもAI活用の波…ルノー・スポールの目指すモータースポーツとは

F1。世界最高峰のモータースポーツ。その勝敗はドライバーの手によるものももちろん大きいが、それだけではない。F1は技術力の戦いでもあるのだ。

ルノー・スポールF1チームの最高情報責任者を務めるPierre d’Imbleval氏がMicrosoftに語ったところによると「私たちのマシンにはおよそ200個ものセンサーが搭載されており、マシンが走り出すとすぐに何千ものデータが送られてくる」という。

エンジンの調子、タイヤのグリップ、ブレーキの効きはもちろん、気温や風速、そしてドライバーのコンディションまでセンサーによって計測され、エンジニアたちに送られてくるのだ。レース中、エンジニアたちはこれらのデータに目を凝らし、いかにして次のラップを速く走れるようにするかに力を注いでいる。

d’Imbleval氏は、この作業が機械に置き換わる日が近いと語る。「たくさんのエンジニアが何千ものデータに目を凝らすのではなく、代わりに人工知能(AI)がこの作業をするようにしたいと思っている」というd’Imbleval氏。AIの判断によって、より速く走れるようになるだけでなく、クラッシュやマシンの不具合を防ぐことも可能になると言い、来シーズンにもAIの導入を予定しているという。

来年は表彰台を狙うというd’Imbleval氏。それに向け、AIを始めとしたテクノロジーの導入は大きなステップと位置付けており、パートナー企業であるMicrosoftとの連携も強化している。実際、Microsoftの提供するソフトウェアやクラウドサーバー、HoloLensなどを使い、マシンの設計開発をすでに行なっているということだ。

FIA(国際自動車連盟)は完全自律運転車によるレース「ROBORACE」の実施をアナウンスしているが、AIや様々なテクノロジーが介入してもF1自体はロボットレースになることはないと強調するd’Imbleval氏。「(F1は)スポーツ。スポーツには人間とマシンが必要。私たちはドライバーが人間であり、それを支えるチームがいるということを忘れてはいけない」と語っている。

どんなに技術が進化しても、モータースポーツの本来の楽しさが失われないことを願いたい。

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