鉄を溶かすほど熱いのに真っ暗な木星サイズの太陽系外惑星

NASAのハッブル宇宙望遠鏡が1400光年離れたところに見つけたのは、とても奇妙な惑星だ。

我々の太陽よりも少し大きなWASP-12bと呼ばれる太陽系外惑星は、鉄を溶かすほど熱いにもかかわらず、今まで見つかった中で最も真っ暗。この星は、降り注いだ94%の可視光をその大気の中に閉じ込めてしまうようなのだ。

この星系には中心となる黄色矮星WASP-12の他に、赤色矮星が二つ存在し、それらはそれぞれ太陽の37%と38%の質量を持つ。この黄色矮星の周りを周回するのがWASP-12bで、これはホット・ジュピターと呼ばれる類いのものだ。ホット・ジュピターはガス惑星で、恒星の非常に近い軌道を周回する。通常ならそのようなホット・ジュピターは10日もかけずに公転する(例えば惑星ペガスス座51番星bなどで4.2日)。しかし黄色矮星の周りを周回するWASP-12bが1周するのに要する時間は地球時間でたったの1.09日だ。

親星にあまりにも近いところを飛んでいるためWASP-12bには自転と公転の同期も起こり、地球に対する月と同じように、星の片面が常に太陽を向いている。親星との距離が近いこともあり、黄色矮星を向いている面はおよそ摂氏2500度にもなる。熱い側には雲もできないので光を反射することはない。強烈な光は星の大気を貫き、水素原子に吸収され、熱エネルギーへと変換されるのだ。ほとんど光を反射することがないため、この星が真っ黒に見えるというわけだ。

「ここまで暗い太陽系外惑星が見つかるなんて予期しませんでした」とカナダ、ケベック州のマギル大学とモントリオール太陽系外惑星研究所に務めるTaylor Bellは語りました。「ほとんどのホット・ジュピターは約40%の星明かりを反射するんです。」

WASP-12bの暗い側はその逆にとても寒いのだが、それでも日の当たる側よりも摂氏1090度寒いだけ。比較すれば寒いものの、人が暮らすには熱すぎる。しかし雲が生成されるほどには涼しく、以前のハッブル宇宙望遠鏡による観測では、昼/夜の境界線を観測し、水分蒸発の痕跡と、大気に雲や霞がある可能性が確認されている。

ZME Science

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